お迎えしました
という表現をsnsでよく見かけます。
特にH●MESのバッグや高級品を購入している方に多く
あまりに表現が気になったので
迎える (参考:大辞林 第三版)を調べてみると
むか・える むかへる [0]【迎える・邀▼える】
( 動ア下一 ) [文] ハ下二 むか・ふ
①やって来る人を待ち受ける。
㋐準備をして、訪ねて来る人を待ち受ける。「客を家に-・える」「笑顔で-・える」
㋑やって来る人を、出かけて行って待つ。また、引き取る。「友人を駅に-・える」「敵軍を峠に-・える」「わが御車にて-・へ奉り給ひて/源氏 夕顔」
②人を自分の家庭や組織に入れる。
㋐人を自分の家族の一員として受け入れる。「長男に嫁を-・える」「妻に-・える」
㋑呼び寄せる。特に、招いてある地位や役職につける。「顧問に-・える」「軍師に-・える」「近き宿宿より-・へとって遊びける遊君遊女ども/平家 5」
③時間が経過して、ある時期・状態を目前にする。 「冬を-・える」 「定年を-・える」 「馬の口とらへて老いを-・ふる者は、日々旅にして旅を栖(すみか)とす/奥の細道」
④他人の意向を受け入れる。迎合する。 「先方の意を-・える」 〔「向かう」に対する他動詞〕
となっています。
「迎える」を使用する場合ですが
心理的には②の人を自分の家庭や組織に入れる。➡高級品が特別すぎてを「擬人化」しちゃう感じなのでしょうが
ここで上品ぶって丁寧の「お」付けて「お迎え」にしてしまうと
お‐むかえ〔‐むかへ〕【▽御迎え】 の解説
[名](スル)
1 迎えることを丁寧にいう語。また、迎える人を敬って、その人を迎えることをいう語。「お迎えにあがりました」「賓客をお迎えする」
2 盂蘭盆 (うらぼん) に祖先の精霊を迎えること。また、そのときにたく火。
3 臨終に、阿弥陀仏が浄土に導くため迎えに来ること。「冥土 (めいど) からお迎えが来る」
「迎える」をさらに丁寧にして上品な感じな気分に浸ってるのかもしれませんが
H●MES等をバンバン買ってる人は、いわゆる富裕層であり(多分)
富裕層にとっては高級品を購入することは日常で、特別感はないのでは?
購入品を擬人化して「迎える」をと表現することで
購入する行為自体が特別だと言いたい気持ちはなんとなく分からなくもないのですが、
それがかえって
「めったに購入することが出来ない」感を演出し
「マジ高級品はめったに買えなくて、無理して買ってるから本当はめっちゃ特別」
となってしまいかねません。
さらに「お」を付けて強調することで
言葉の使い方を十分に理解していないことが露呈し
「お迎え」している本人がsnsで「教養がない自分」の公開アピールに。
冷静になって「お迎え」のことを考えてみましたが
考えれば考えるほど恐ろしい話になってしまいました。
とはいえ、買い物なのだから
「買いました。購入しました」
とバンバン買ってすぐ使うのが、お金持ちのような。
なんて思います。